Portable Shrine: Bienno

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2026 (制作中) ・ 小石、ゼラチン、サイアノタイプ、35mm白黒銀塩フィルム ・ Bienno Borgo degli Artisti 2.0 (ビエンノ、イタリア)

この作品は、イタリアのビエンノで開催されているアーティスト・イン・レジデンス Bienno Borgo degli Artisti 2.0 において、現在制作を進めている。

出発点は、信仰する力は地域や民族を超えて人間に普遍的なものなのか、という問いである。作品は、日本の神道の神輿と、イタリアのキリスト教信仰という、二つの異なる祈りのかたちを手がかりとしている。

ビエンノは、中世初期に修道士たちによって発展した古い町で、街角や、修道院へと続く山道沿いには聖像が立っている。私はこれらの聖像を撮影し、写真では捉えにくい正面からの姿を生成AIで作り出し、実際の聖像を取り巻く花や背景を取り除いた。それらの画像を35mm白黒銀塩フィルムに転写し、そのフィルムから、ビエンノ周辺の修道院や教会へ続く山道で集めた小石に、サイアノタイプで焼き付けた。石への印刷を可能にするため、日本画の礬水(どうさ)に着想を得て、ゼラチンとミョウバンによる下地を開発した。

完成時には、小石を一つの木箱に納め、どこへでも持ち運べる祈りの場、「携帯できる祠」とする。

出典: ビエンノの路傍の祠、聖母マリア像